

Donald Sultan
ドナルド・サルタン
1951年アメリカ・ノースカロライナ出身の画家、彫刻家、版画家。
母の影響で幼い頃から演劇に興味を持ち、舞台衣装の作り方や絵の描き方を学び、様々な劇場で見習いをしていたが、趣味で抽象画を描いていた父の勧めでアートの道に進むことを決意。1973年にノースカロライナ大学チャペルヒル校で美術学士号を、75年にはシカゴ美術館で美術修士号を取得した後、ニューヨークに移ってアーティストとしてのキャリアをスタートした。在学中、伝統的な絵画の手法に不満や疑問を抱き、技法から使う画材まで色々と実験した結果、タールやエナメル、スパックル、ビニールタイルなどの工業用素材を使うことに行き着いた。
1970年代後半、『ニュー・イメージ』運動の中で頭角を現し、美術館やギャラリーで個展を開くようになった。1980年代になると、批評家たちからさらに高い評価を得るようになり、全米各地の錚々たる美術館で次々に個展を開催。1950年代のロック歌手、1960年代のファッションデザイナーに次いで、1980年代はアーティストがスターになりつつあったが、サルタンはまさにその筆頭に躍り出た。
サルタンが描く絵画は、抽象的で具象的。工業的な題材に始まり、レモンやチューリップなど自然界をテーマにするようになっていったが、基本的には幾何学的形態と有機的形態を融合し、重厚感があって武骨な見た目の中にロマンチックな感性が隠されているのが特徴。そして、ネガティブな部分とポジティブな部分を等しく強調して描いている点も見逃せない。1990年代以降、絵画以外にも精力的に活動する、現代アメリカを代表するアーティストのひとりである。
フィルター
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